健康診断で
「尿酸値が高いですね」
「症状がないけれど、このまま様子を見ていて大丈夫ですか?」
と言われ、不安に感じたことはないでしょうか。
高尿酸血症は、自覚症状がないまま経過することも少なくありません。
しかし、尿酸値が高い状態が続くと、突然、足の親指の付け根などに激しい痛みが出る痛風発作を起こすことがあります。さらに、尿路結石や腎機能低下につながることもあるため、症状がなくても一度きちんと状態を確認することが大切です。

痛風は、血液中の尿酸値が高い状態が続くことで、尿酸塩結晶が関節内にたまり、急激な炎症 を起こす病気です。 「尿酸値が高い=痛風」というわけではありません。高尿酸血症が長く続くことで痛風発作が引き 起こされます。典型的には足の親指の付け根に起こりやすいものの、足首、足の甲、膝などに出 ることもあります。
痛風発作では、関節に突然の強い痛み、赤み、腫れ、熱感が現れます。
痛みは非常に強く、歩くのが難しいほどになることもあります。発作は急に始まり、発症後24時間
前後で症状が強くなることが多く、その後、数日から1~2週間ほどで軽快することがあります。
痛風発作が起きているときは、まず痛みと炎症を抑える治療を行います。一般には、鎮痛剤(NSAIDs)、痛風発作治療剤(コルヒチン)、ステロイドなどが使われます。
また、発作中の尿酸降下薬の扱いは状況によって異なるため、自己判断で開始・中断せず、医師と相談することが大切です。
尿酸は、体内のプリン体が分解されて生じます。
プリン体は体の中でも作られ、食事からも取り込まれます。通常は尿や便として排泄されます
が、作られる量が多すぎる場合や、腎臓などからの排泄が低下した場合に、血液中の尿酸値が
高くなります。日本では、尿酸の排泄低下型が多いとされています。
高尿酸血症とは、血清尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態を指します。
高尿酸血症そのものは無症状のことが多い一方で、放置するとさまざまな合併症につながることがあります。主なものは次の通りです。
①血液検査
基本となるのは血液検査です。
血清尿酸値に加えて、腎機能、炎症反応、血糖、脂質などを確認し、高尿酸血症の程度や合併症の有無を確認します。症状がある場合には、炎症の程度をみることもあります。
②尿酸クリアランス・クレアチニンクリアランス検査
高尿酸血症では、尿酸を作りすぎているのか、排泄が低下しているのかをみることが重要な場合があります。
その際に、尿酸クリアランスやクレアチニンクリアランスを参考にし、病型分類や治療薬の選択に役立てます。特に、尿酸排泄促進薬を使うかどうかを考える場面では、腎機能や尿酸排泄の状態を確認することが大切です。
③尿検査
尿検査では、尿の性状、血尿の有無、尿路結石のリスク、腎臓への影響などを確認します。
高尿酸血症では尿が酸性に傾きやすいこともあり、必要に応じて尿pHなども参考にします。
④CT検査
痛風発作が疑われる場合や、尿路結石の有無を確認したい場合には、CT検査が検討されることがあります。
特に結石が疑われるときには、画像で位置や大きさを確認することが役立ちます。関節症状の原因が他の病気ではないかをみるために画像評価が行われることもあります。
⑤合併症に対する検査
高尿酸血症は、高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満、腎障害などを伴うことが少なくありません。
そのため、必要に応じて血圧測定、血糖や脂質の評価、腎機能評価などを行い、全身状態をあわせて確認します。尿酸値だけを見るのではなく、生活習慣病全体として評価することが重要です。

①食事療法
高尿酸血症では、生活習慣の見直しが治療の基本になります。
特に、食事、飲酒、体重管理、水分摂取は重要です。

生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合や、尿酸値が高い状態が続く場合には、薬による治療を検討します。
高尿酸血症の治療で用いられる薬には、主に次のようなものがあります。

薬物療法の開始時期については、
治療中は、一般的に尿酸値6.0mg/dL以下を目標に管理していきます。
当院では、健診異常のご相談から、高尿酸血症・痛風の継続的な管理まで対応しております。
尿酸値が高い状態を放置すると、痛風発作だけでなく、尿路結石や腎機能低下につながることもあります。症状がない場合でも、健診で異常を指摘された際には、一度状態を確認することが大切です。
健診で尿酸値が高いといわれた方や、痛風が心配な方は、どうぞお気軽にご相談ください。